妄想★village
『誘惑のかおり』の続きっぽい感じ。
マッサージを受けてる間に、思いつきました★
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(ほんとは、あっちが着たかったな・・・)
共演者の、ふわふわのドレス。引きずる位長い裾の、正統派お姫様の衣装。
淡い色彩のそれは、今キョーコが着ているドレスとは対照的だ。
どうせ着るなら、現代風の黒のミニドレスよりああいう方が良かった。
今度のCMに出るのは、三人。
キョーコと、蓮と、もう一人の女性。
世界的モデルとして活躍している、女性。
(配役、逆だと思うんだけど・・・)
チュチュを思わせる、レースが幾重にも重なったミニのドレスの裾を直しながら。
撮影が進んでいるセットの中を眺める。
テーマは『眠れる王子』
『眠れる森の美女』、ならぬ『眠れる城の王子』
ワイン、それは良い方法長いです
中世の教会を思わせる、幻想的なセットの中。さまざまな色のバラに囲まれて、眠る王子事・蓮。
そこに、『お姫様』が現れて『王子』にキス。
けれど、目覚めない王子。
そこで、キョーコの登場だ。
驚き、嘆く『お姫様』よ退かせて、手にした口紅を引き『王子』にキス。
『お姫様』のキスでも目覚めなかった、『王子』が目覚めて・・・。
『誰もが、特別になれる口紅』
それが、キャッチコピーらしい。
(やだなぁ・・・。そりゃ、敦賀さんは何とも思ってないかもしれないけど・・・。好きな人と、こんな形で・・・)
『役者の心の法則』
蓮に教えられた、それは今のキョーコには苦しい。
『好きな人』と、初めてするキスが演技で・・・。
しかも、キスに入らないなんて・・・。
(やだな・・・)
一流になるためには割り切らなきゃいけないのに・・・。
思い出した恋心が邪魔をして、上手くできない。
私が代わりに草の使用ができますか?
(出来ないなんて・・・・・気づかれたら、大魔王がまってるんだわ・・・)
セットの中で流れる演技を見ながら、小さくため息。
(あ、出番。集中・・・しなきゃ!!)
イメージは、『ナツ』
綺麗で、男を翻弄するような・・・。
ナツを纏って、セットの中に入る。
シナリオ通り、蓮の傍にいくと手にしていた口紅を引く。
戦闘に向かうような、真っ赤なそれがキョーコのくちびるを彩って・・・。
「ん・・・」
蓮のソレに重なる。
(あ、思ったより・・・。柔らかい・・・)
初めて知る、好きな人のくちびる。
ほんのりとした、温もりと柔らかさとがキョーコのくちびるに伝わってくる。
(・・・・・・・・・・・・・嫌だったけど・・・。こんなチャンスが無かったら、キスなんて出来なかったかも・・・?)
ただ、触れ合っているだけのキスだったとしても・・・。
キョーコは『役者の心得』に入れず、大事な大切な思い出として取っておくつもりだった。
ガロンのパイントか?
(大好きです・・・)
伝えられない言葉を、そこに残して。
離れようとしたら・・・
(んん!?)
ぺろ、唇を舐められた・・・。
びっくりして、飛び起きてしまう。
それを追う様に、蓮が起き上がる。
キョーコと目があい、ふんわりほほ笑む。
その唇に、キョーコがキスした印が刻まれていて。
(あぁ・・・・・。どうしよう・・・)
その綺麗さに、自身が残した印に。キョーコが飲まれた時。
タイミングよくかかる、カットの声がかかる。
「な、な・・・」
唇を抑えることしか出来ない、キョーコに爆弾が落とされた。
「ご馳走様。今度は違う形で、したいな?」
そっと、耳元に囁かれた言葉。
その意味は・・・・・。
「また、今度ね?」
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なんてね★
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